魚が幸せに暮らすえひめの海

50年後もいま食べている魚をおいしくいただけますように。

<えひめ海の食堂が目指すもの>

えひめの海を知って、えひめの海について考えてみよう

愛媛県は豊かな海の自然に恵まれています。瀬戸内海と宇和海と言う特徴ある海域はマダイやブリ、アジ、サバ、サワラなど豊かな水産資源の宝庫です。さらに生産者の皆さんの長年の努力で養殖業もさかんで、全国屈指の生産量を誇ります。まさに水産王国愛媛県です。

そんな愛媛の漁業、水産業も、近年の海洋環境による海洋汚染や漁獲量の減少が問題になっています。

このままでは次の世代に、愛媛の豊かな海と海からの恵みを残していくことはできません。『えひめ海の食堂』では、愛媛県産のお魚を子どもたちに食べてもらうとともに、愛媛と世界の海が直面する現状を知ってもらう機会をつくるため、愛媛県内をキャラバンで巡回します。今ある豊かな水産資源や海からの恩恵を見つめなおし、えひめの海についてもっともっと考え、海と食のつながりを学んでいってほしいと思っています。

※この事業は、日本財団「海と日本プロジェクト」の活動の一環として実施されています。

開催情報

水産王国えひめ 応援団長 さかなクンからのメッセージ

さかなクン
国立大学法人 東京海洋大学名誉博士/客員准教授

2010年には絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。さらに海洋に関する普及・啓発活動の功績が認められ、「海洋立国推進功労者」として内閣総理大臣賞を受賞。

お魚のさまざまな知識、おいしい食べ方や環境問題について全国各地で講演を行っています。

緑豊かなたくさんの島に囲まれたステキな海。
愛媛の海は穏やかで温かな海。
おいしいお魚をたくさん育む、愛媛の海に感謝の気持ちでいっぱいでギョざいます♫

海の食堂キャラバンレシピ

鯛のおもぶり飯

(材料)10人分

5合
だし昆布10cm角×2枚
A
鯛ダイスカット500g
里芋150g(半月切り)
ごぼう75g(ささがき)
れんこん75g(いちょう切り)
揚げ1枚(細切り)
こんにゃく1/2枚(細切り)
B
300cc
だしの素5g
50cc
みりん50cc
醤油100cc
砂糖10g

(作り方)

  1. ① 米は昆布を入れて通常通り炊きあげる。
  2. ② 鍋に(A)(B)を入れ、汁気が多少残る程度に煮詰める。
  3. ③ 炊きあがったご飯に②を加えて混ぜ合わせたらできあがり。

さわらの照り焼き丼

(材料)10人分

さわらカット500g(50g×10)
【照り焼きのたれ】
濃口醤油大さじ 3
大さじ 3
みりん大さじ 3
砂糖大さじ 2
ごはん10人分(6合)
刻み海苔適宜
細ねぎの小口切り適宜
大葉10枚

*好みで 白ごまをふってもおいしい。

(作り方)

  1. ① 照り焼きのたれを作る。小鍋に入れて沸騰させ、細かい泡が全体にぷつぷつ立ったら1分程度加熱して火を止め、冷ましておく。
  2. ② フッ素加工のフライパンでさわらを両面色よく焼く。①のたれを加えてからめる。
  3. ③ 丼にごはんをよそい、大葉を敷いて②をのせ追いだれをかけ、ねぎ、刻み海苔をちらす。

さわらの味噌マヨネーズ焼き

(材料)10人分

さわらカット500g(50g×10))
*軽く塩をふっておく
マヨネーズ大さじ 10〜12
みそ大さじ 2.5
砂糖大さじ 2弱
玉ねぎのみじん切り大さじ 5
細ねぎのみじん切り50g
大葉*10枚レタスなどでもOK

(作り方)

  1. ① マヨネーズ、みそ、砂糖、細ねぎを混ぜておく。
  2. ② フライパンでさわらを皮目から両面こんがりと焼き、表面に出た水分をふきとり、全体にみそマヨネーズを塗ってさっと焼き上げる。
  3. ③ 器に大葉を敷いて盛り付ける。

真鯛のせんざんき

(材料)10人分

鯛カット500g(50g×10)
塩、こしょう適宜
A
おろししょうが15g
濃口醤油15cc
薄口醤油30cc
60cc
砂糖3g
B
片栗粉200g
ベーキングパウダー小さじ 1/3
揚げ油適量

(作り方)

  1. ① 鯛切り身に塩、こしょうをふる。
  2. ② ボウルに(A)を合わせ、①を15分以上漬け込む。
  3. ③ 別のボウルにBを合わせ、②を入れてたっぷりまぶして180度の油で揚げたらできあがり。

レシピ監修

料理研究家 中村和憲さん

南海放送の人気情報番組で「レンジの達人」「おかデリキッチン」等の人気料理コーナーレギュラーを16年。「台所はみんなの幸せを作る場所」をキャッチフレーズにTV、ラジオ、イベント出演や料理監修、フードコーディネートを広くこなす。県内外で食育・人権・子育て・男女共同参画等「命」をテーマとした講演も多数。平行して学校、地域における食育活動、およびキャリア教育にも長年積極的に関わり、「一人ひとりの命を輝かせるために」との思いを持って、子どもたちの生きる力を育む「食育」「職育」に取組んでいる。

メッセージ

周囲を海に囲まれ、200を超える島、南予地域のリアス式海岸を有するなど全国5番目に海岸線の長い愛媛県は日本有数の水産県です。美しく豊かな山々の自然は海につながり、300種類を超える水産物の宝庫となっています。

しかし地球温暖化の影響で海水温の上昇は大きく、水温が1℃上がるということは生態系に大きな変化をもたらしています。

また、海のゴミは深刻です。また、海に浮かぶビニールをウミガメがクラゲと間違って食べてしまったということも報告されています。海に流れたゴミは波に揺られ紫外線によって5㎜以下の粒子になり、魚が餌と間違って食べてしまえば命の脅威になります。これをマイクロプラスティックと呼びます。時間が経てば、さらに細かい「ナノプラスチック」となり、海水に溶け込みます。このまま何もしなければ近い将来、海の生き物よりプラスチックの重さの方が上回るといわれています。

海は全生物の母。実は私たちの命は最初の小さな命から始まって38億年一度も途切れていません。この豊かな海から私たちは水産物やミネラルといったかけがえのない命の糧をいただいて、この命をつないでいます。こうしておいしいお魚をいただけるのは決して当たり前のことではありません。未来の子どもたちのために、豊かな海を守るために、今できること。それは特別なことでなくても一人ひとりの気持ちが行動となればきっと叶えられることです。小さな行動が未来の大きな力に。みんなで取り組んでいきたいですね。

愛媛のお魚情報

マダイ

「魚の王様」と呼ばれ、漁獲量は全国屈指です。流れの速い瀬戸の海で育まれた天然のマダイは身がしまって脂がたっぷり。赤い色と「たい」の語呂合わせから「おめでたい」魚として、古くからお祝いの席には欠かせません。マダイは愛媛県の県の魚に指定されました。幼いマダイは獲らないなど、大切に見守っています。

サワラ

愛媛県の東予地方に広がる燧灘(ひうちなだ)。魚へんに「春」と書くサワラは、春告魚とも呼ばれる瀬戸内の代表的な魚です。

一時期漁獲量が大幅に減りましたが、平成14年に国が「サワラ瀬戸内海系群資源回復計画」を作り稚魚を放流するほか、休魚期間を設けるなど資源管理を実施。今では徐々に回復しています。サワラは「流し網漁」という80年以上続く漁法で獲られます。

スマ

スマはマグロの仲間であまり群れをつくらないため、まとまって獲れることが少ない「幻の魚」です。その味は全身マグロのトロと言われるくらい、口の中でとろけます。

えひめ大学と水産研究センターが共同で、完全養殖に成功しました。一年間で2~3㎏くらいに大きく育つスマ。体重が2,5㎏以上あるスマを愛媛県は「伊予の媛貴海」としてブランド化しています。

高校生の取り組み紹介

済美高校食物科学コースの皆さんと県内魚種を活用したオリジナル料理を開発します。
完成した料理は期間限定販売を目指すとともに、「海の恵みへの学び」が記載されたオリジナルリーフレットなどの販促物を作成し、店頭や販売所に掲示します。

レシピ選考会

2月16日にレシピ選考会が行われ、13レシピの中から4レシピが表彰されました。

1位に輝いたレシピは今後飲食店と連携し期間限定販売を目指します。

結果発表

1位 なかよし

鰆のパイ包み焼き〜トマトソース添え〜

2位 Team マイペース

鰆のさっぱりバーガー

3位 チームNOT

鰆の串カッツー

特別賞 さわら大使

鰆チーズカツ+梅ソース